やまぐち創生テレワーク実践者・ワーケーション体験者の声
EXPERIENCE

走って撮って地域とのご縁の輪を広げていく暮らし
平 美由紀さん

都内への通勤疲れとバイク愛が導いた山口への移住

— 山口県に移住するきっかけについて教えてください。

移住する前は東京で暮らし、都内に通勤していたのですが、満員電車での移動やせわしなく過ぎていく日々に少しずつ疲れを感じていました。はじめは東京から少し離れた千葉や山梨などを候補に検討していましたが、ご縁のある地域・山口に惹かれました。その中でも、趣味であるバイクで自然豊かな場所を巡れることに魅了され、飛行機でも羽田空港から山口宇部空港まで約90分という距離感も後押しとなり、山口県の中南部で瀬戸内海に面した防府市に2020年9月に移住しました。ちょうど新型コロナウイルスの流行が始まり、人との距離を保ちながら自分らしく暮らせる場所や趣味をより活かせる場所に暮らしたいという思いも芽生えていました。

(歴史と文化、豊かな自然、そして生活のしやすさが魅力の防府市。)

趣味の動画編集が仕事へとつながっていく

移住してからの印象的なエピソードを教えてください。

(YouTubeチャンネルの運営を行っている山口市にあるスペシャルティコーヒー専門店「Sai Coffee Roastery」。)

移住した当初は、パートやアルバイトを掛け持ちしながら、東京に住んでいた時から行っていたバイクの動画編集や勤めていた酒屋のYouTubeチャンネルの運営をしながら生活に慣れていきました。ある時、防府市のオーディオショップ「サウンドテック」でYouTubeの撮影・編集の話をいただきました。企画段階から「何を撮るか」「どう伝えるか」を提案させていただけたことが大きな転機となり、その後も地元の飲食店や観光施設からも相談をいただくようになりました。私が「こんな動画をつくりたい」と提案すると、面白がってチャレンジさせてくれる人ばかりで、そんな自由な風土に励まされました。山口の人たちは移住者に優しく、受け入れてくれる空気があり、そのおかげで動画編集者として独立し、山口の魅力を発信する仕事に携わることができています。

ツーリングとコワーキングスペースで充実した日々を送る

— 移住後の暮らし方や働き方について教えてください。

移住後は趣味と仕事が一体となりました。県内の道の駅スタンプラリーを全制覇しようとバイクで走り回り、訪れた先の絶景やグルメを動画にして発信しています。その道中、オレンジ色のガードレールが続く風景は飽きがまったくなく、動画の視聴者からは新しいスポットを教えてもらうなど、次の目的地が増える循環も楽しくてたまりません。また、早起きをしてバイクで撮影をしながら山口市に行き、山口県庁1階にあるコワーキングスペース「YY! SQUARE」で動画編集を行うのが一つのルーティンに。自宅にこもることはほとんどなく、バイクで市内外を移動しながら仕事を進めるライフスタイルです。そんな山口で過ごす時間はゆっくりとした流れで、1日が長く感じ、心の余裕が生まれています。

(長門市にある曹洞宗の寺院「大寧寺」をバイクで訪れた時の一枚。)

地域の輪を広げる次なる挑戦

今後、山口でやりたいことや挑戦したいことを教えてください。

(防府市で犬や猫の保護活動を行っている団体「まあくんハウス」の代表とのご縁。)

動画編集者として独立してから、地域とのつながりやご縁を強く感じるようになりました。そのつながりは、長門湯本温泉のプロモーションや保護犬施設の広報など、まちづくりや社会課題に関わる仕事へと発展してきました。独立した当初は、ホームページをつくらないと仕事が獲得できないと思っていましたが、知り合った人たちが私のことを信頼してくれて、ご縁の輪を広げてくれるおかげで、口コミだけで十分だと感じるようになりました。将来的には、地域の魅力や人々の思いを可視化する仕掛けづくりとして、撮影や編集だけでなく、イベントやプロジェクトを企画運営していくなど、自身で人との輪を広げていきながら、山口をもっと面白くする取り組みに挑戦していきたいと思っています。

最後に、山口県への移住に興味を持っている方にメッセージをお願いします。

地方への移住や独立して働くことは、人生の一大イベントかもしれませんが、一生続けなければならないわけではありません。また別の土地に移ってもいいし、会社員に戻ってもいい。私は、山口の人たちの受け入れてくれる姿勢と困ったときは手を差し伸べてくれる風土がとても居心地良く、自然の中でゆっくりと時間が流れる感覚が運よくフィットしました。何かいいなと思ったら深く考えすぎず、ふわっとした気持ちで山口に来てみてください。きっと新しい出会いや発見が待っています。私は今年で移住6年目に入り、今度は自身が移住者を迎える側として、より一層親切に接したいと思っています。ご縁に導かれてきたこの地で、皆さんとも楽しい時間を共有できることを楽しみにしています。